2024年 県下でのオオクワガタ採集 所感

どうもお早う御座います、¥35万に負けた男です。
(先日1日夜のヤフオクを見ていた人しか解からないネタです)

秋も深まり、北日本もいよいよライトトラップの季節が終わろうとしています。
こちらはもうとっくに投光器を車から降ろして久しいんですが、まだ発電機の中にガソリンがそこそこ残ってるんで、クワガタは抜きにして何かヘンな虫が採れる事を狙って今年最後のひと花咲かせてこ・よ・う・か・なぁ~…とも思っているところです。

さて、他の人達も夜の採集は一段落しただろう…と云う事で、今夏のオオクワ採集についてまとめてみたいと思います。ただし “まとめてみたい” とは言っても、青森での採集成果を全て把握しているワケではないので、だいぶアバウトな内容になってしまいますが。
以上を断わっておきまして、当地の灯火採集シーズン4ヶ月分を自分の動向も含めて月割りで書いてみます。オオクワの話なので、主に某有名産地の話を軸として、他地域の話を所々に付け加える形です。




6月
例年と比べて夜間の気温は低めでしたが、特に降水量が少なかった事もあって飛来の活性が悪かったです。
自分は6月中、コクワ採集とローテーションしながら6日に1回のペースでメジャー産地の同一ポイントに通っていたのですが、4回行って全部空振りました。例年、初週~中旬までには採れるようになるポイントだったのですが、6月中には終ぞ採集報告を聞く事は無かった気がします。最終週くらいには誰かしら採ってただろうと思うんですが…

7月
例年であれば、月初めから中旬にかけて日に日に採集数を増していくところなのですが、3周目過ぎあたりまでは例年と比べて数はだいぶ少なかった印象です。と言うのも、この頃までは雨が少なく、ライトや外灯に集まる虫全体の活性がイマイチだったんですよね。言い換えると、雨が少なくて日中の気温が高いので、夜間の湿気(≒湿度)があまり無いと云う事ですね。
自分はこの時期になると、産地開拓(と言うか希少産地巡り)で県内各地をローテーションするのですが、これも例に漏れず轟沈です。オオクワは勿論ですが、やはり普通種の数も大した事がなかったです。

ところが、状況が急転したのは4週目でした。ここから連日のようにほどほどの雨が降るようになって、一気にオオクワが採れるようになりました。オオクワ飛来の報告・情報が毎日入るようになり、♂が毎日どこかしらのポイントで採れている状態だったのは驚きでした。
例年、7月の下旬~末あたりとなればオオクワの飛来も細る傾向にあるので、「1次発生の個体が遅れて採れだした」と見られます。

8月
例年、8月の初週はオオクワの飛来がさっぱり減って「オニクワガタかお祭りか」みたいな中休み期間になるはずなんですが、前週7月ほどの勢いは落ち着いたにしろオオクワが採れ続ける状況は変わりません。雨も全然降らなかったのですが、気温は安定していました。
自分もこれにかこつけて本命産地に毎日アタックしていたのですが(マジでキツイ)、残念ながらそれでもメジャー産地のようにはいきませんでしたね…
ただ、この時期になってから1回だけ、7日にメジャー産地某所(6月に通ってたのとは別ポイント)に入りその恩恵に預かりました。それがこちら↓↓

KIMG8147.JPG20時48分飛来
43mm
KIMG8162.JPG21時46分飛来
45mm
2年振りに採集したオオクワ(2023年は家の事情でバタバタした上、後半はカマキリに鞍替えしたもんなぁ)。ちなみに、時計の時刻がかなりズレていたのに気付いたのはこの後の事でした…
KIMG8168.JPG
嬉しい事に結構な大型個体で、この後のブリードにも気合いが入ります。(11月3日現在:まだ組んでません)
おまけにこの時の採集には後日談があり、実は3頭目の♀が飛来していたものの弾いてしまっていて、翌週に知り合った方との話の中で「8日に同地で♀を拾った」と云う事がありました。因果を感じますなぁ。

さてその後ですが、2週目に入ってもそこそこ飛来が続いた模様でした。しかし、お盆に入るタイミングで皮肉にも強めの雨に連日見舞われてしまい、苦戦を強いられたようです。自分に関して言うと、この頃家人が事故で怪我をしていまい採集を1週間以上休んでいました。
その後、盆明けで天候も安定してきた頃になると今度は2次発生個体が飛来するようになりました。ただ、そこからは月齢が影響してくるようになり、採れる日と採れない日が分かれるようになっていった印象です。

9月
8月31日に一気に気温が落ち、ガラッと季節が切り替わってしまったような印象です。寒いor乾燥or風のどれか1つ以上が、連日必ず強烈に作用していました。自分の場合は、例年なら9月の上半期はまだライトに注力している頃ですが、今年は僅か3回で終わってしまいました。


シーズン全体を通して
特に印象深かったのはやはり発生のタイミングですね。1次発生と2次発生が連結する状況と云うのは、経験上初めての事です。ただ、これはあくまでメジャー産地に限ってのことで、マイナー産地の方では例年との違いは感じ辛かったのではないかと思います。(なお、1次発生と2次発生について一部の採集者間で新説が唱えられていますが、今回はスルーします。また話が長くなる…)

また、今年はおそらく上位2位以外の市町村ではオオクワは採れなかったんじゃないでしょうか。こちらの仲間内でも全く話を聞きませんでしたし、各方面の媒体からもそれらしい内容は引っかかりませんでしたね…

採集ポイントの話をすると非常に危なっかしいのでやめておきたいと思いますが、今年は今年でトレンドみたいなものはありましたね。うん、良くも悪くも俺には影響無かったけどね。

エリア的な話はあまり無いのですが、今年も所々で通行止めはありましたね。一昨年の頃みたいな線状降水帯で道路が陥落…みたいな事が無かったのは良かったですが。林道などは、一部は復旧された箇所もありましたが、それに輪をかけて通れなくなっている所が増えてきましたね。「また今年も行けねェのかよォォォ~!!!!」ってトコが何ヶ所も…

そして、採集者の数について。今年は特にシーズンの初めと終わり頃はメジャー産地エリアと言えども本当に少ないなと感じました。5年10年前は、6月も9月も人はもっと多かったです。色々要因はありますが、一つだけ言うとすれば今年はこの時期の気象条件が悪かったですからねぇ…仕方ないですよ。




オオクワの話題と云う事で、色々書きたいところをグッと堪えてコンパクトにまとめてお終いにしておきます。
自分は結局何年も進展なく同じ事を繰り返しているような状況で、現場の難易度だけが上がっている事に焦りしか感じません。ただ、自身未採集の市町村ポイントに関する重要な新事実を先日知ってしまったので、来年こそはビシッと決めてやりますよ!

来シーズンまであと7ヶ月待つのか… 遠いな…

この記事へのコメント

  • 福田

    お晩です。

    オオクワ記事の投稿心待ちにしていました。今シーズンはかなり厳しめだったのですね~。あの後、何とか400w一式揃える目処が立ちましたので、来年はおこぼれに与ることなく(笑)、採集できればと思っています。

    また某所の2♀、お話には聞いていましたが大きいですね。
    ぜひ、産卵セット組んでください…涙
    2024年11月10日 19:18
  • 会長

    福田さんお晩です。

    ホットな?分野の話なので身を入れて書こうと思っていたのですが、シーズンが過ぎて時間が経ってしまった所為か書くつもりだった内容を忘れかけてきて、中身が痩せてしまいました。
    個人的にはもうしばらく、隔年ペースで「今年も一応は…」程度にしかオオクワを採らなくなってしまいました。こればっかりやっていると、虫屋としてだいぶ成長が遅れていると自分でも思うくらいには虚しい気持ちになります。

    ヤフオクでもメルカリでもライトラ用のランプは見つかりますが、なにぶん安定器も含めて全体的に値上がりしていますから、元々持っていなかった人のハードルは飛び越え辛かっただろうと思います。来年はメジャーどころに限らず彼方此方行ってみましょう!

    オオクワの話題はとりあえず「採集」の方は書き終わったので、次は「飼育」の方へ移ろうかなと思います。…産卵セット…涙
    2024年11月11日 02:39