ほきょう! ホキョー! 補強!!!

2025年最後の飼育記事は、駆け足で3種まとめて紹介していきます。
本当は1種1記事で分けたかったんですけど、年末で時間も無いし記事を書く集中力も尽きてきました…



①クーランネブトクワガタ
昨年野外品を入手してセットしたクーランネブト。その後の動静から簡単に紹介していきます。先に言ってしまうと、やはり一筋縄ではいきませんね。

 【昨年野外品を入手】
  ⇒ 2024年12月30日 2024年飼育増種 第3弾!【セラートゥスよ…】

1)セット、からの再セット
セット後は逐一黒糖ゼリーを追加してセットの “熟度” を上げていったつもりですが、様子が芳しくありません。地上部、マットの四隅だけが窪み、♀はマットに潜るというより徘徊する方が多いような印象でした。
それも冬だけかと思い今年に入ってもしばらく様子を見ていましたが、春になっても様子は変わらず、夏になっても変わりません。

このままではマズいので一旦セットを解体。あえてマットはそのままに、攪拌して詰め直して8月14日に再セットしました。

するとどうでしょう、マットは変わらないのに今回はマットへ潜行したじゃないですか。
間もなくネブト特有の円形の潜行跡がケース側面にいくつも見えるようになり、♀もマットに潜っては上がり、ゼリーを食べてまた潜りを繰り返すようになりました。これは…やったか!?

2)割り出し
それから2ヶ月経過した10月12日、ウッキウキで割り出してみました。
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ケース側面の様子はしばらくの間変わりませんが、この種の幼虫はあまり外から見えないって言うらしいし、ちょっとでも採れりゃそれで満足だから構わん! さぁ、待ちに待った幼虫とのご対面だ!

・・・

・・・んんー

・・・ん・・・えぇ・・・?

・・・・・・・・・ハァー・・・

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何もいない。え……何これ。
♀が丸めたマット団子も2、3個出てきたんですが、丁寧に解しても幼虫はおろか卵すら出てこなかったっす。野外品の産卵難度は高いとは聞くけども、団子まで丸めといて何も存在しないとか なんなのかな?

3)補強!
♀はまだ存命でピンピンしてるので最後まで産卵は頑張ってもらうつもりです。しかし、1年経って種切れなど起こっている可能性もあるのかな?と考え、念のため再ペアリングをしておくことにしました。

とはいえペアで一緒だった♂は残念ながら死亡している為、他からまた調達しなくてはいけません。
手頃な価格でオークションに出品されていた飼育品の♂がいたので、これを落札してみました。

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クーランは今でもペア価格はそこそこ高めですが、単品での値付けはだいぶ優しいですね(特に♂単品)
飼育品のペア売りなんてのも度々見かけてはいるのですが、個人的には「ここまできたら何としてでも野外品から産ませたい」と思ってしまうんですよね。

同居の初っ端で♀を殺しかけたので、慌てて♂の大腮をグルーガンで固定して再挑戦。後日仲良くゼリーを食べる姿も見られたので、準備は出来たはず。
あとは来年、最後のチャンスのつもりでもう一度組んでどうなるかですね。



②チェンミヤマクワガタ
昨年11月に幼虫を購入後、カップからクリアボトルに交換して冷やし虫家管理していました。
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 【昨年11月に幼虫を購入】
  ⇒ 2024年12月31日 2024年飼育増種 第5弾!【我慢していたのに】

1)幼虫トロトロ
「ミヤマの幼虫って、あんまりガチャガチャいじくり回したりしない方がいいよなぁ…」と、大事にしていたのですがどうやら大事にし過ぎたみたいで、

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複数いた幼虫が2025年12月の時点でたったの1♀に減っておりました。
残りはトロトロに溶け、頭の殻だけ残して消滅しています。軽く調べた限りではチベットの温度帯からはそこまでかけ離れていないはずなんですが…マットがマズかったのか…

2)補強!
このまま終われるか! と云う事で、
PB061648.JPGまた新たに幼虫を購入してしまいました(写真のマル秘部分は、販売元から頂いた輸入販売店の証明書の写しです)ほとんどリセットしたようなものですね。
こうなるくらいだったら、夏の入荷シーズンに野外品成虫買えばよかったなとも思っちゃいますね。

その後、少しの期間カップで管理している間に
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4頭 ⇒ 3頭に減っていました。幸先が悪いですがボトルへ交換してまた来年!
もう消滅しませんように!



③ギラファノコギリクワガタ(ニシヤマ亜種)
昨年11月に再出発したニシヤマギラファのブリード。
ギラファだけに楽勝かと高を括っていたところズッコケてしまい、生きてるのか分からないような卵を1個見つけただけで終了したのが前回までのあらすじでした。

 【昨年11月に再出発】
  ⇒ 2024年12月31日 2024年飼育増種 第6・7弾!【このまま終われるか!】

1)2024年分WF1
さて、そのままニシヤマギラファの飼育は一旦フェードアウトかと思われましたが、まだ終わりませんでした。

あの1個だけ採れた卵が孵化したのです。
その後、幼虫は順調に成長し完品で羽化してくれたので、まずはその羽化報告からしていきます。

【産地】スラウェシ島 中央スラウェシ州 パル‐パロロ フェネマ山脈
【累代】WF1

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2024年12月14日 割り出し 卵 発酵マット120ccカップへ
2025年1月11日 2令 オオヒラタケ菌床(銘柄記録なし)800ccクリアボトルへ
2025年3月12日 3令中期 フォーテック製 G菌床手詰め800cc(添加有)クリアボトルへ
2025年5月16日 3令後期 フォーテック製 G菌床手詰め800ccクリアボトルへ
2025年7月20日 羽化 48mm

活動開始後、ゼリーの殻を齧ったりして頭部が擦れ擦れになっちゃいました。

さて、この1頭がいる以上はブリード出来るうちに♂を入手したいと思うところ。本個体のブリードにタイミングが合う晩夏頃から、同産地の生体の購入を検討することにしました。基本的には、これ↑↑を買ったのと同じ輸入販売業者のオークション出品個体を狙います。

2)補強!
所詮ギラファだし入手もし易かろうと油断していましたが、意外に苦戦しました。
珍品と云うような扱いではないものの絶妙な入荷量で、毎月輸入されてくるネシア便の中でも「数ペア入るか入らないか」と云う程度。これがマニア心をくすぐるのか、他にケイスケやボロブドゥールもいるのにこのニシヤマを狙ってくる人も少数ながら毎回現れるんですよね。入札競争で操作をミスったりと、何かしらの “やらかし” を犯したりしている間に季節は12月に! 通販輸送での死着リスクが高くなる直前のタイミングで、どうにか♂♀1ペアを落札する事が出来ました。

12月7日に受け取り完了。
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この12月の便で入荷があったギラファノコギリは、全亜種含めてこの1ペアだけ! 夏期以降毎月入荷量が減ってきていたのでホントにギリギリで掴んだチャンスです。
でも逆に、他産地の同時入荷が無いのなら販売側でのコンタミネーションが起きないので、安心してブリード出来る点はよかったかもしれません。

ちなみに、今年2025年はニシヤマ亜種内としては面白い産地が入荷してきたのは凄かったですね。
一つはスライヤル(セラヤール)島産赤いニシヤマイとして一昔前にマニア受けした産地で、既に国内で累代は耐えていたものと思われます。今回の再入荷は、若年者勢にしてみれば初めて見るラベルとも言えるくらい久しいものでヤフオクでは活況に沸いていましたね。なお自分は、「ちいせぇニシヤマは好みタイプじゃねぇかなー」と傍観を決め込んでおりました。
その点で言えば、T-TOP氏が1♀だけ持ち帰ってきた北スラウェシ州産には興味をそそられました。そちら方面からギラファが来たと云う話はこれまで聞いた事も無く、♂はどんな形態・どんなサイズになるのか今でも心に留め置いているくらいなのですが、何しろ♀1頭でトンデモナイ額にまでオークション価格が上がり手出しし辛くなった事や、1♀だけでは仮に産んでもその後数世代回せば累代障害でブリードが手詰まりする事を考えると、ポチる勇気は出ませんでした。最終的に、福島のギラファマニアの方が気合の落札を遂げたようで個人的には拍手を送りたいところです。

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♂も♀もサイズ上では何も面白味がありませんが、個人的には手を合わせて拝みたいほどありがたいです。

3)2025年最後の産卵セット
首を長~~くして待っていた一年越しのブリード再開は、到着したその日に行ないました。

まずは、そのまま持ち腹でセットを組める購入品♀個体の方から。
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産卵マットの仕込みは、“信頼のDVマット” が残り僅かだったので “余っていた産卵一番” とブレンド。最後、ちょっとだけ余っていたバク産水をおまじない程度の濃度に薄めて加水。

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アクセントに産卵木も入れてみます。使うのは、今年初めて使って未だ得をした事が無い “例の大分おおいた材” 。大きすぎるので縦半分に割って使いますが、なんと文房具カッターで切れました。何なんだこれは…

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Beケース(中)にセットして、こっちの方は完了!

一方、大事に待たせていた飼育品♀個体の方はセットする前に一度♂とペアリングへ。
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先刻までトラグルスノコギリのペアリングに使っていたブロー容器で同居開始。

すんなり交尾に入るかと思いきや♂が♀を攻撃し始めたので、慌てて引き剝がし
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ビニールチューブで大腮を封じて再ペアリング。今度は上手くいきました。

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12月11日にマットのみ(レシピはDVマット3:産卵一番7でブレンド)でセットを組みました。これが2025年の飼育作業で最後の産卵セットです。






以上、これにて2025年の増種と補強――つまり入手個体の紹介は全て終了です。

最後はただ淡々と一個一個の文を無理くり繋げただけになりましたが、もう限界です。年末ずっとブログ記事だけ書いてて頭の中が空っぽです。年末の大掃除も、正月の準備もほとんど出来ていません。あとは今年の精算記事歴シートを次でまとめれば、やっとこのブログも2026年が迎えられます。


まぁ、それはそれとしてとにかく、
今回の補強で仕入れた虫たちには是非とも役割を全うしてほしいところです。

産めよクーラン!
育てよチェン!
産めよ育てよニシヤマァァァ!

2023年羽化報告 ニシヤマギラファノコギリクワガタのこれまで

少し前に、また1種クワガタが絶えました。

「絶えた」と書くと、またあっさりと累代終了したのかと思われるような表現ですが、今回に関して言えば自分としてはかなり長くやれた方だと思います。


一時期は複数の亜種を同時飼育していたギラファノコギリが今回の主役です。本種の飼育上、一番の負担である飼育スペースの占有量を主な要因として徐々に規模を減らし、最終的にスラウェシのニシヤマ1ラインのみになっていました。

飼育を始めた当初、スラウェシのラベルでお馴染みの「パル‐パロロ産」ではなく「フェネマ山脈・パロロ産」として表記されていたのが物珍しかったこともあり、WILD♀を複数仕入れてセットしました。しかし、辛くも採れたのはたった1ラインだけ。
WF1では♂最大98.9mm、100mmの大台に惜しくも届かないにしても仕入れたWILD♂より大きな個体を見る事が出来ました。
(ここに改めて書きますが、実は当時この最大個体をレコードとして応募した事があります。大台に乗ってなくても踏み台扱いで後続のブリーダーが出しやすくなればと云う意味も込めてのつもりで応募したのですが、アドレスを間違えたか、サイズが雑魚過ぎたのか、返信が返って来ずこの件は立ち消えてしまいました)
しかし、WF1の結果で満足してしまった所為かモチベーションが落ちてしまい、F2以降は管理が疎かになってしまい中歯以下を多発してしまい、さらにF3からは幼虫の数の確保も満足にいかなくなり、常に累代終了の危機と隣り合わせの状態になり果てていました。

2022年にはF5幼虫が採れたもののやはり数は少なく、1頭の親♀から3♂♂2♀♀が採れたのみでした。
5頭の幼虫はその後、
①♀→羽化45mmUP ♂との羽化ズレでペアリングは不可
②♀→羽化48mmUP 同上
③♂→3令で溶けて死亡
④♂→羽化80mmUP 5リットルビンで羽化
⑤♂→羽化
・・・と云った塩梅で、毎度のように苦しめられていた♂♀の羽化ズレが遂に今回命取りになってしまいました。

さて、の♂ですが、
最後と云う事で以下に記録を残しておきます。


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【親個体】F4同腹 ♂90mm ♀48mm
2022年2月26日 割り出し 2令 恵栽園カンタケ200ccカップへ
2022年4月18日 3令初期 恵栽園カンタケ3リットルガラスビンへ
2022年9月16日 3令後期29g (BigHorn高級クワガタマット?)5リットルガラスビンへ
2023年7月   羽脱 90mm

羽化時期が記録できていませんが、これは上手くビン中央に蛹室を作った事で蛹室を視認できなかった為です。

2本目に移したところで放置してしまい、5ヶ月の期間を経て体重が30gにも届かない状態から蛹化ビンへ移した時点で、もう特大は諦めるしかありませんでした。
④の♂も5リットルビンに入れたタイミングは同じで、体重はたった25gほどでした。
菌床はマットと違って劣化具合=交換のタイミングも判りやすいだけに、それすらも怠っていた自分には羽化成績の向上など夢のような話ですね。
また、累代を重ねる中でエサの銘柄を度々変更してしまい統一できなかった部分も大型化失敗の要因でしょう。オオクワ一本で飼育するような方々を見習ってそういう点がしっかり管理できれば、また違った成果が見られたのでしょうか。

ギリギリ・・・長歯と言えるレベルの歯型をしていますが、せっかくなので拡大して見ると
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元々左右非対称の形であるギラファとは言え、常識的な範囲をちょっと超えているようなバランスの悪さです。右が発達している反面、左は短く矮小です。

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比較として、F4の親♂90mmの頭部も撮ってみました。
累代はある程度進んでいるので歯型も固定化されてきたのではと思ってましたが、意外と似ていないものですね。
図鑑やネット上で見る分には、産地的にはスラウェシ産が大腮の形状が最も安定していないように見られます(次点でフローレスか?)。逆に最も形状が安定して見えるのがジャワ産。
何度か書いてきたような気もしますが、ギラファ各亜種の中で最も「形が不細工」だなと思うのがスラウェシのニシヤマイです。上半身が細身で、大腮の鋸歯もフィリピン産のように整ってなくて最大内歯も短くて後ろ向きです。・・・かと思いきや中途半端に「なんとも言えない」特徴の個体も少なくないと云う個体差もあります。
個人的にはこのニシヤマギラファで思いっきり「変な」歯型の個体が羽化してくれないか期待したのですが、終ぞ現れる事はありませんでした。満足のいくサイズが羽化したのは結局WF1の時だけでしたが、その時でも「なんか普通。」と云う感じの個体ばかりでした。この点が今では大きな心残りです。


他にヘラクレスのようなスペースを食う虫もいる手前、一旦ギラファの飼育はお休みしますが、またニシヤマイ、もしくは何か他の亜種でもギラファ飼育をいつの日か再開したいと思います。

F5アタック

最後に本亜種の記事を書いてから、もう4年9ヶ月もの期間が経っています。
見返してみると、当時はまだWF1世代…!!
他のカテゴリで小さな報告はしていたかも知れませんが、その後一切このカテゴリに動きが無かったんですね。

カテゴリ名に「ペケ(〆)」を付けずに細々とやっていましたが、
今一度このニシヤマギラファにスポットを当ててみます。







2021年世代
2021年時点で、家のニシヤマギラファ達はF4になっていました。

WF1当時は、最大98mmUPの♂を筆頭にそれなりに粒揃いの世代で、当時の我が家はギラファ大国だった事もあり飼育規模もそれなりに割り当てていました。
ところが、いつもの悪いクセで(詳しくは言わない)、F2以降はその飼育規模が縮小していき、F3は幼虫の回収数も悪くなりました。羽化サイズも芳しくなく、きちんとエサ交換できていなかった事が最たる要因でした。


そしてF4世代ですが、
これは2020年夏にセットしたF3から採れたところからスタート。
既にこの時点で家のギラファはこのニシヤマ亜種のみでした。

かつてのギラファ大国は見る影もなく、
さらにこの世代は新たな?問題が発生するようになりました。

3令となり、エサ交換の為に掘り出して触ってみると、どの個体もやけにブニョブニョして脱力気味なのです。
明らかに通常接しているクワガタの幼虫と違ってグッタリしていて活力を感じません。
ヒラタ系幼虫でよく見られる(という)ブヨブヨ病ってヤツです。インライン交配による累代障害が起きているのでしょうか。
それでも交換後死ぬ事はほぼ無く、別要因と思われる死亡個体を除いてきちんと羽化してきました。

F4世代はもともと10頭ちょっとしか採れませんでしたが(これも累代障害か)、残念ながら♂♀で羽化ズレが発生しました。

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♀の数が多く、♂は3~4頭と云う状況。
大型が見たくて、一番重かったこの↑↑1頭だけを
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コバシャ中ケースに入れ、他の個体は小さな菌糸ビンなどで早期羽化させることにしました。

その結果、
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何故か一番重かった♂がペアリングにこぎつけました(??)

サイズは92mm。せっかく中ケースで羽化させたにしては伸び悩みましたが、そもそも成長期に良いエサ与えていなかったので当たり前なんですね。たしかケースに入れる前は泥の中でのた打ち回っていたような…
劣悪環境で育ち尚且つ健康そうに見えなかったにもかかわらず、プロポーションはとてもきれいで難点は見当たりません。幼虫時代に一番重かっただけあって本世代最大。

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しかしこの頃にはさすがに、先に羽化していた♀もヘタリはじめていて、ペアリングすら覚束ない様子です。2021年8月末、ギリギリながら交尾する様子は見届けられましたが、その後は採集でいつもの如く・・・

気が付いた頃には♂は寿命を迎えていましたが、
その後ケース側面には卵も幼虫も一切見えることは無く、♀もいつの間にか地上でバラバラになっていました。

季節はもう冬になり、このまま産卵ケースは温室内に放置される事になりました。







次世代・2022年
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2022年に入り増種に伴い飼育作業を再開した事で、放置されていたギラファのケースにも再び目を向けることになりました。
「いーャ~・・・このギラファのケース邪魔だなァ~・・・」
と云う目ですが。


ところが意外や意外。
絶対産んでないと思っていたのですが、ケース側面に幼虫が見えました。
純「パロロ」ラベルをまだ続けられる!
(正直、世間に出回ってる「パル パロロ」ラベルも採った場所は同じだと思うんだけどね)

寝かせていた菌床をカップに詰め替え、
きっちりと割り出し作業の下準備を仕込んでから2月26日に暴きました。

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親F4世代の亡骸が寂しさを感じさせます。

虫体と止まり木類をまず退かして、
乾きはじめたマットをひっくり返すと・・・出てくる出てくる!!!

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全部で5頭。
緊張感を煽る数字ですよね。
羽化ズレによる♀の老衰によるものか、累代障害による影響かは分かりませんが、来るところまで来ましたね。おそらくこのラインのニシヤマは今世代が最後になるんじゃないでしょうか。

内訳は、1令幼虫が1頭、2令幼虫が4頭。
1令は見た感じ身体が半透明で内部が見辛くて、ブヨブヨ病らしく見えます。
2令幼虫は動きも悪くなく、色味も悪くありませんが見た感じ皆♂っぽく見えます。

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その2日後、様子を見てみるとやはり心配していた1令幼虫は菌床に潜れず投入穴の上に出てしまっていました。
2令達は上手く坑道を掘れていましたが今回こそは1頭も無駄死にさせたくないので、どうにかこの1令も手を尽くしてみようと思います。


思えば、これまでの飼育歴上でWILDからF5まで続いた虫っていなかったなァ。
幼虫のコンディションも悪い中で、WF1世代に匹敵する良型個体達をまた拝む事は出来るのか、俄然やる気が湧いてきました。

これが我が飼育部屋のいつもの出来事です。

こんばんは、ものさしの目盛を見ると興奮してしまう会長です。


我が家のギラファも一時は隆盛を極めていましたが、今となっては下火・・・
マキタも、ティモールも、そして累代出来るかいつもギリギリでなんとか毎回つなげてこれたニルギリも、・・・遂に累代が終了してしまいました。
ニルギリはもうかなり入手厳しいだろうな・・・

今残っているのは、原名ダイスケと、ニシヤマの3亜種だけ(汗)

その中で、スラウェシ島の亜種・ニシヤマの産卵セットを今月6日に組みました。
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発酵マット
クヌギ夏菌材
カワラ植菌材
の産卵材3点をコバシャ中ケースに仕込み、23℃の万全の体制で挑みます。
入門種のギラファと言えど、いつまで経っても「楽勝♪」とはならないなァ・・・





今回組んだペアも、山あり谷ありの長い道のりを経てようやくここまで至りました。

最初にニシヤマをWILDで始めて結果的に不発と果てた2014年1月
そして追加をセットしたのが2014年5月






 【2014年5月】

   ⇒ 2014-5-11 『ふりだしに戻る』


あれから 30年。 3年







     未だにWF1



ニシヤマの記事で羽化報告記事を書いたのが2015年10月
1年半も前の記事です。

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あの時の立派な♂達・・・・・・は、・・・もういません。

当初、羽化したあれらのWF1個体群でセットを組む予定でした。・・・否、組んだのです。
この時、♀は2頭居たのですが
1頭目の♀はペアリングが上手くいってなかったのか、セットを組んでも全く産卵せず気が付いた時には仰向けに。2頭目の♀は大腮奇形だったものの大型だったので期待をして管理していましたがなかなか休眠から覚めず、ペアリングを始めるタイミングを外し同居を始める前に仰向けに・・・

・・・やっちまったー・・・・・・

「パル・パロロ」産という釈然としないラベルは今のところ出回っていますが、
「純・パロロ」産として入手したある意味貴重なラベルが絶滅(?)したのは
喪失感が大変大きいのです。
(非常にメンドクサイ拘りというか意地だと自分で思うワケです)




しかしそんなパロロ・ロスのどん底から間もなく、
冷やし虫家の片隅から1本のクリアボトルが見つかりました。

2016年4月のことでした。


1500㏄のそのボトルには、

【ニシヤマギラファ 6/5 '14/5/9セット分】

と、書いてあったのです・・・!!



実は、先の記事などで紹介した♂らを割出す前(←これらは8月割出)
セットを組んで1ヶ月経った6月時点で産卵されていたホダ木を産卵ケースから一度掘り返し、ボトルに入れて別保管していたものなんですね。






 【ボトルに入れて別保管】

   ⇒ 2014-11-27 『菌活』


↑↑この記事で云うところの

セットした2頭の♀がそれぞれのケースで無事に産卵したと確認したのはかなり昔の話、実はその後中途半端な割り出し作業を行って以来ずっと2ケースとも放置していました。

この部分↑↑ですね。

この時、たしか親♀に幼虫や卵を傷つけられる危険を回避し
最低限の数を確保できるようにこうしたのだったと記憶しています。

その後、孵化した幼虫たちが産卵木を食べ尽くし、
木をフレーク状に完全粉砕してもなおそのまま割出すことも無くボトルに入れたまま放置していたって事です。つまるところ、産卵木をボトルに移したまま1年10ヶ月そのままにしてたって事です。



ミキサーでも作れないような超微粒子のフレークと変わり果てた産卵木が、ボトルの半分くらいの容量で溜まっていて
その中にはかつて10頭以上は孵化したであろうはずの幼虫が2頭にまで減り、
その2頭の幼虫はまだ3令の初期。

もうツッコミどころが多すぎて↑↑文字に装飾を加えるのも諦めましたが、
他の個体が全て絶えた今となってはコイツらが最後の生き残りのニシヤマギラファ。
生きているんだしせめてきちんとエサを変えてあげよう・・・
と2年越しの割り出し。

割出して体重を量ってみると、
片や13.5g、片や10.4g
頭の大きさが違う。
運がいい事に、2頭が見事に♂♀分かれているではありませんか!?

これはまだワンチャンスあるんじゃないか・・・!!!!??

という事で、ここから羽化ズレにハラハラしながらのシーソーゲームが1年続いたのです。

これを、時系列に沿って成長過程をまとめてみますとこうなります↓↓



































最後のWF1最後のWF1
2014年
5月9日 親WILD♀セットへ。
6月5日 産卵済みの木をボトルへ移す。
以後、そのまま放置・・・。
2015年
このまま一年・・・。
(その間に、去年後半に割り出した別の幼虫達は続々羽化)
2016年 4月9日 ボトルより割り出し、発酵マット800ccクリアボトルへ。3令初期10.4g4月9日 ボトルより割り出し、発酵マット2300ccガラスビンへ。3令初期13.5g
 蛹室を作る 段々と太りはじめる。
羽化蛹化どころか黄色くもならないので、温度を若干上げて管理する。
晩夏 体も固まったが成熟が早まるとまずいので冷やし虫家で20℃以下で寝かせる。太りきったと思われるがそのまま。
10月初め 蛹室を作る
10月22日 蛹化
11月23日 羽化
 ♂も羽化したのでそろそろ起こそうかと高い温度の場所に移す。段々体も固まってくる。
2017年2月 依然蛹室に留まる。2月 確認のため掘り出す。
3月 全く動こうとしない。焦る。3月 活動を開始する。焦る。
4月16日 ようやく活動開始。4月前半まで 退屈を持て余す。


・・・長い・・・3年て・・・カンターミヤマかお前は。

♂が羽化ズレしたから♀を低温で管理してたのに、
♂が動き始めたので♀を高温に移したら、
♂が先に動き出して♀が起きずに焦る。

ハラハラさせられた末、ようやく♀も♂が元気な内に間に合いました。


羽化サイズですが、
起きた♀は48mm、無茶苦茶な飼育をした割りにそこそこ大きくなってくれました。

一方♂は86mm
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一昨年羽化した100mm近い個体達とは比べる気にもなれないサイズですが、
大腮の扁平さなど特徴はきちんと出ています。



しかし、これで無事にペアリングが始められるかと思いきや
最後の最後にもう一つ大きな問題が待ち構えていました。

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お分かりいただけただろうか・・・?




パッと見ただけでは問題があるように見えないのですが、




脚を見てみると不審点に気付くかもしれません。

ハイ、脚が1本見えていません。
実はこの見えていない脚に問題があったのです。

問題があるのは左後脚。
転節から先が奇形化していて、変形して大きな塊のようになってしまっていました。
転節付近(つまり身体の中心線付近)に大きな異物が付いている状態のため、ペアリングしてもコレが邪魔で交尾で大きな障害になってしまいます。

と云うワケで、ペアリングの前に♂の脚を大手術することにしました。
マットで汚れた体を洗浄し、奇形化した転節から先の脚部をニッパーで切除。そして雑菌が侵入しないように切り口に蝋を素早く塗り保護完了。
(↑↑の画像は脚を切除した後のものです)



そして訪れた4月23日
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ようやくここからペアリングを開始し、2週間後の今月6日に至ったワケであります。





さて、セットを組んでから間もなくして、
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マットを潜り産卵木を齧り、卵も確認できました。

ケース側面から見える卵はなんか全部溶けそうな雰囲気を醸しだしていますが、

やれるだけの事はやったので・・・
どういう結果になろうと悔いる事は無いな・・・




・・・いや、やっぱり幼虫採れなきゃ悔しいわ。




        本日の 日昆の迷言


2年越しの割り出し。

2015年度羽化報告 ニシヤマギラファノコギリクワガタ

なんだかんだで
ギラファで いい。
ギラファが いい。


と云う事でギラファの記事です。


自身今回が初めてのスラウェシ亜種・ニシヤマ
WILD個体は親世代で既にいくつか大型個体を見たのですが、
飼育したことによって何か亜種としての特徴はどう表れるのか? 個体差は?
楽しみです。

最初はテキトーな飼育で出た小型~中型の♂が出てきましたが
ニシヤマらしく、体長に比べて非常に細身な体型です。
これは画像無しなんですが(汗)

今回は羽化してきた現時点での最大サイズから順に2頭載せてみます。



 【産地】 スラウェシ島 中部スラウェシ州 パロロ

 【累代】 WF1

ちなみに、去年2014年5月に書いた記事中の
太めの方の♀からの仔です。



♂‐1
CA3I0943kai.JPG
2014年8月14日 割り出し 1or2令 恵栽園カンタケ菌床800ccビンへ (添加有り)
            20~22℃
     12月9日 3令初~中期 26.3g 頭巾16mm
            恵栽園カンタケノーマルブロックへ。
2015年4月12日 3令後期 31.9g (ケース内は乾燥が進んでいた)
            月夜野くわMat+やまのふもとスーパードルクスマット
            2300ccガラスビンへ堅詰めにして投入。 22~24℃
     4月下旬 蛹室確認
     4月28日 21℃の場所へ移動。
     5月28日 蛹化
     7月中旬 羽化確認 96mm
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♂‐2
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2014年8月14日 割り出し 1or2令 恵栽園カンタケ菌床800ccビンへ (添加有り)
             20~22℃
     12月9日 3令中期 32.3g 頭巾16mm
            恵栽園カンタケノーマルブロックへ。 22~24℃
2015年4月6日 蛹室確認
     4月下旬 蛹化確認
     4月26日 人口蛹室へ移動。 19~21℃
     6月6日 羽化確認 98.9mm
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100mm越えられなかった!!!!



ニシヤマで100は難しいなァ~・・・
と言いたいところでしたが完全にエサ交換怠けちまいましたね(恥)
おかげで美味しい思いはお預けになってしまったようです。
(↑↑それが何故かは数日中に分かる事でしょう[もうやだ~(悲しい顔)]


ただしかし、体重だけ見ると「いやむしろよくここまで大きくなったもんだよ!」と
虫を褒めたいくらいに立派な成虫になりましたねェ。
専門店ではほとんど見かけない上にギラファ好きな人の間ですら殆ど話題に上らない亜種のクセしてこうしてみると、意外と・・・、否かなりカッコいいではありませんか。

野外個体では結構バラバラだった外見の特徴も、
無駄に?受け継いで2個体とも印象がちょっと違います。
野外品と比べても違うくらいで(別亜種かよ!・・・と言うとそれもまた違いますけど)
しっかり扁平な大腮をしていて前胸の形もしっかりニシヤマです。

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最大内歯の「返り」はほとんど無くほとんど普通に真横に伸びてます。
「ブサカッコいい」・・・ではない・・・、「ただのカッコいい」ギラファになってしまったように感じます。個人的に。


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さて、今日の内容はこんなもんで終了ですが

採集も終わりこれから次第に飼育熱も上がってくる季節になってきました。
その燃料の一つ、某雑誌の飼育ギネスが近々発表されますな。

雑誌の宣伝画像では、扉にボロブドゥールが使われているようですが、
去年の様子から察するに、多分いるんでしょうね・・・今年(笑)
そして、おそらくこのニシヤマも新規で誰か申請⇒登録されているんでしょうネ。
100mm以上の奴が・・・・・・



私んトコは・・・今のところ・・・コイツらが最大(泣)ですから・・・今のところ・・・。


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