さて、滞っていたのはブログも同じ。特に飼育ネタで言えば、
・ニジイロ
・アンタエウス
・アクミナートゥスネブト
・オキピタリスノコギリ
・メタリフェルホソアカ
・風間浦村産コクワ
・紀伊大島産コクワ
・青森県産オオクワ
等々、これ今年中に片付けるの無理じゃね? って数ですね。さらに、ブログのサーバーもファイル容量が限界近くなっていて、来年あたりにはブログを引っ越す準備もしておかなければいけません。
今回は増種記事以来のアクミナートゥスネブト。
前回は去年末だったので8ヶ月ぶり、羽化報告です。
15頭ほどを回収し、一部は個別飼育、一部は多頭飼育で様子を見ていました。
その後の流れとしては以下の様な感じ↓↓
多頭飼育
スタイロ温室の底部にて管理、冬場23℃ほど、夏場25~29℃。
ごく少数が早期羽脱(4月頃)、他は5~7月に羽脱。
個別飼育
冷やし虫家THにて管理、22℃。
マットの色が何故か茶色→乳白色に変色する(一種の劣化)事態が多発するも大半が羽化。生育は若干多頭飼育組より遅い印象ではあるがあまり開きはなく、羽脱時期は♀で6月上旬、♂は6~7月。
やはりネブトは飼育していても独特と云うか、容器に入れてても全然幼虫の様子が判りませんね。内部の特定の場所に留まっている状態が長く続くので、容器壁面のマットがじわじわと乾燥して萎むかカビやコナダニで劣化するんですよ。それを見ていると、「え、中で死んでるんじゃないの!?」と心配になるんですよね・・・
そんなこんなで羽化個体も出揃いましたので、代表個体をお披露目していきます。
【産地】インドネシア 西スマトラ州 パダン
【累代】WF1
多頭飼育
多頭飼育はHブロー(3000cc)に8頭の幼虫を突っ込んだものです(前回記事参照)。多頭なだけに羽化のタイミングが判らず掘り出せずにそのままブロー容器の中で成虫飼育しています。
左から、25mm、29mm、31mm、32mmです。この32mmが多頭飼育中の最大個体でした。
ただ、目を引くのは左の25mmですかね。蛹化時の形成不全でしょう、体表のシワも目立ち大腮は太く溶けたようになってこれ以上閉じません。多頭飼育のストレスも考えられますが、なんとなくエサが合わなかった方が原因としてしっくりくるような気がします。普通の添加発酵マットですからねェ・・・
個別飼育
こちらの方は、主に500cc前後のブロー容器またはクリアボトルで1本がえし。♀から順に紹介していきます。
♀
2024年6月上旬 羽脱確認 19mm
親より小さい・・・♀は個体数が少なかったですが、どれも似たり寄ったりのサイズでした。これは・・・いや、まだ何も言うまい。
続いて♂です。
♂‐1
2024年6月19日 羽脱確認 29mm
♂‐2
2024年6月19日 羽脱確認 30mm
ここまでは多頭飼育と同レベル。個別飼育の優位性が全く無しです。
そんな中、最後の最後にこんな個体が生まれ出でてきました↓↓
♂‐3
2024年7月 羽脱 39mm
おまえだけなんか違うぞ。
えっ、デっカッッ!! てか カッコよ!!!
鍛造武具みたいな重厚感を感じる大腮。というか頭部全体が厳つい。大腮の根元が、まるで切り出した鉄板みたいになってる・・・
アエグス・ブルーとでも言いたくなるような、ネブト属特有の飲み込まれそうな深い青。
そういえば飼育品としてはどの程度の大きさなのか、参考としてBE-KUWAレコードを確認してみると・・・40.2mm。イイとこまでイケてるじゃないですか!!! 野外でも41mmなので、特大と言っていいレベルかと思います。
ここまで大きくなった要因としては何が考えられるのか?
個人的には、
・温度管理
・マットの種類
・累代の浅さ
の3つ(のどれか)が影響したのではと思われます。
温度管理はいわずもがな、外産飼育の基本です。その内でも、今回は冷やし虫家で低温気味に管理していました。低温管理といえば、幼虫期間を引っ張る単純な戦法です。ただ本種の場合、そこまで大きなクワガタではないので幼虫期間も基本的に短く、低温にしてもそれほど幼虫期間が変わらなかったんですよね。そもそも22℃は言うほど低くもないので、むしろちょうどいい塩梅で恒温環境だったのが良かったのでしょうかね。
マットの種類ですが、ネブトでお馴染みのN/Uマットでも、自作のネブトマットでもありません。市販の添加発酵マットでした。そう考えると、ほとんどの個体がエサにあまりハマらずサイズが伸びなかった中で、この個体だけが “運よく” エサを効率的に還元できたのでしょう。
累代数も大事な要素で、これが「何度か人工飼育下で累代されてきた個体」だったら特定のマットにのみ慣れてしまい、他のマットを与えると合わなくて小さくなったり、飼育温度が違えばそれも一律で響いたところだったでしょう。
左から29mm、30mm、39mm。並べてみましたけど、あんまりきれいなグラデーションにはなってないですね。最大個体も長歯じゃないし・・・というか、長歯って出せるのこの虫? BE-KUWAレコードも中歯だし・・・
・・・といったところでアクミナートゥス初飼育の結果は以上です。
今回特大サイズが “運よく” 出てきてちょっとモチベーションが上がってきたので、いざF2ブリードへといきたいところですが(小さいのばっかりで止めようと思ってた)、残念ながら♀が寿命を迎えようとしている感じでほとんど期待できません。飼育品を調達しようにもパダン産って今なかなかいなくて、探しても見つからないようです。一応ペアリングをしていますが、産卵セットに入れた途端に死んでもおかしくないです。そもそも、♂がデカいって言っても♀は普通サイズなので、F2が採れてもあんまり期待できそうにないよねェ・・・やるだけやるけど・・・
おまけ。ちょっと前に買った飼育ツールを紹介。
左のゼリースプリッターⅡは昔からありましたが、近年その亜流品が(別製作者から)登場しました。それが右の製品です。ゼリースプリッターⅡ同様に2つ切り出来るものと、カッター刃を交差させて4つ切り出来るものの2タイプが発売されたのですが、買ったのは後者の方。その名は「quarter cutter(クォーターカッター)」。
特にネブト類などは食べる量も少なく、ゼリーに浸かって死ぬケースもありますよね。16gのゼリーを与えるにしてもそのままあげたり半分にカットしてあげても結構余るので、セコい自分はゼリースプリッターⅡで「カット ⇒ 90°回してまたカット」して4つ切りにしていました。しかも2回目のカット時はゼリーのヘリを指で押さえる面倒臭さもあったのですが、このクォーターカッターなら一発なので便利ですね。4分割で落ちやすくなった後も、ゼリースプリッターⅡには無い「受け皿」が利いているのが地味に嬉しいです。比較的頑丈に出来ているので、多少手荒に扱っても問題なさそうです。あとシールが付いてるのが妙にテンション上がる。
小型種マニアなら必須かもしれませんね。
アクミナートゥスネブト初飼育 完
